家相といえば「鬼門」というぐらい、一般の方にもなじみがある言葉ですよね。
家相に興味が無くても、鬼門はあまり良くない方角、ということはご存じの方も多いのではないでしょうか。

現代から1300年以上前の奈良時代、平安時代の都や、江戸城にまで、鬼門は取り入れられ、
それぞれの都の鬼門、裏鬼門方角には、大きなお寺が建てられています。
昔は、かなり鬼門が恐れられていたという事がよくわかりますね。

鬼門と言うのは、家の中心から見た北東四五度の範囲と南西45度の範囲をさします。
北東四五度の範囲を「表鬼門」、南西45度の範囲を「裏鬼門」と言います。

そして、それぞれの範囲の中心を通る線を「鬼門線」と呼び、
鬼門範囲でも特に良くないのは、この鬼門線を挟んで両側へ7.5度ずつ振り分けた
合計15度の範囲と言われています。

中国から伝わったと言われる鬼門のエピソードは、いろいろあります。
例えば、中国の北東から寒波が押し寄せてくるからとか。
北東の他民族からの攻撃があるからとか。

そんなエピソードはともかく、鬼門の考え方は自然のリズムと関わっているんですね。

家相上の法則では、
北東から、汚染されじめじめと湿気のある空気が家の中へ入っていくとされています。
そして、家の中に溜まってしまったエネルギーを失った空気が、南西から出ていくとされています。

昔の家では家の外に、浴室やトイレがありました。
これらが北東側にあると、汚染された空気が家の中に入ってきてしまいます。

そういった事もあり、鬼門には玄関、トイレ、水まわりは置かない方がいいと言われます。

鬼門を重視した方がいいかどうか、それは個人の考え方次第です。
鬼門なんて全く気にならないと言い切れる方は、別段気にされる必要はないですが、
少しでも、なんとなく気になるという方は、気にした方がいいです。

鬼門は良くない方角だといわれますが、根拠があるわけではありません。
でも、間取りを考える時にちゃんと鬼門を考えなかったから。。。というマイナスな気持ちから、
悪い変化を呼び寄せる事はあるかもしれません。

個人的には、あまり鬼門、鬼門、と鬼門を重く考えない派です。
今の家では外に浴室やトイレは作りませんし、排水処理もされていますので。

可能であれば、玄関、トイレを鬼門からなるべくはずす。
ぐらいの気持ちでいいのではないかと思います。

ちなみに、どうしてもはずせない場合は、柊や南天を植えるとか、お札をはるとか、
鬼門を清潔で風通し良くするように心がけるとか、鬼門対策の方法もあります。

鬼門に神経質になりすぎて、暮らしにくい間取りになるのもいけませんので、ほどほどに。