一般的に”狭小地(きょうしょうち)”といわれる、
面積の小さい土地。
いろいろな理由で、
そのような土地に家を建てることはよくあることです。
なかでも、現在お住まいの家が、
狭小地の上に建っている場合。
お住まいのお家の老朽化が目立つようになると、
今からの天災や急激な環境の変化に、
家が持ちこたえきれない心配もあります。
住み替えで長年暮らしてきた場所から離れるとなると、
生活環境も変わるし、一からの近隣付き合いや資金面も心配なので、
建替えを検討される方も多いのではないでしょうか。
でも、狭い土地で住みやすい家は作れるのかという、
ご不安もありますよね。
安心してください。
狭小地に建てるコンパクトな家でも、
間取り作りで工夫することによって、
住みやすい家にすることは可能です。
その場合のいくつかの注意点と、
間取り作りのコツを簡単にご紹介しますね。
狭小地での建替えには、
狭小地での新築よりも気を付けなければならないことがあります。
まず、昔からある家は敷地いっぱいに建てられていても、
現在の建築基準法では接道幅が4メートル以下であれば、
セットバックして建築しなければなりません。
セットバックとは、簡単にいうと、
道路の中心から2m後退して建物を建築することで、
つまり、道路の境界線を後退させるということです。
セットバックした部分は道路と見なされるので、
その部分に建物を建築することはできません。
詳しくはこちら(株式会社不動産流通研究所 不動産用語集より)
また、都市計画で決められている建ぺい率、容積率というものがあって、
敷地の広さに対して建てられる家の面積が決まっています。
こういった制限をクリアーしないと、
建築確認という許可がおりません。
狭小地では、土地の面積が狭いので、
なかなか厳しいプランニングになることがあります。
そこで、もし、上記の制限で今よりも小さく家を建てなくてはならない場合、
どんな間取りづくりをしていけばいいのか、簡単に例をご紹介しますね。
その1
家族が一番集まる場所と言えば、
LDK(リビングダイニングキッチン)ですよね。
そこは一階部分で、
約50%近くの割合に作るのが良いのではないでしょうか。
家族がゆっくりとくつろげるスペースが無いと、
家族は各々の部屋へ入り込み、会話が少なくなります。
その分、各部屋で使う光熱費も高くなります。
その2
家事動線を考えてみましょう。
これは奥様が一番気になる所ですね。
家事の流れで、
キッチンから洗面所、お風呂場に行くという動きを考えてみます。
すると、間仕切りが多くなると、たとえ狭い間取りでも、
一日動くとストレスとなりますよね。
ですので、そこはまず、
動線をまっすぐとることを最初に考えます。
あとは残りのトイレ、収納、玄関スペース、といった配置で考えていくと、
とりあえずは基本的なご要望の間取りができると思います。
実は、最近は、土地事情や核家族化などの事情で、
”狭小地のコンパクトな家で快適に過ごす”、
ということに注目が集まっています。
今回ご紹介したことのほかにも、
参考になる間取りの本や、インターネットなどの情報を吟味して、
ぜひ、ご自分に合った間取りを作ってくださいね。