国を挙げて省エネに取り組んでいる中で
「高断熱高気密」ということばをよく耳にするように
なったという方も多いのではないでしょうか。

以前私は「断熱性・気密性」について
ご説明したことがございます。
(→参照:住宅の断熱性、気密性について教えて下さい(福岡西店/川野))

今回は「気密住宅」とは何か。
なぜ、気密性能が優れた住宅がいいとされているのか
ということをご紹介したいと思います。

 

初めに「気密住宅」のご説明にあたって、気密とは何か、ということですが、
外の空気と家の空気を混じらないようにするため
【お家の隙間がどれだけ小さいか】ということです。

住宅の気密性能を表す数値に『C値』というものがあります。

このC値というのは、「隙間相当面積」といって、
建物の床面積が1メートル×1メートル(1平米)の広さあたりに
どれだけ隙間があるかを表すものです。

もっと詳しくいうと、目では見えない大きさで、
家のいろんなところに開いている小さな隙間の面積を合計(cm2)して
家の延べ床面積(m2)で割って数値化したものです。

 

数字が小さければ小さいほど、隙間が少なく気密性が
高い住宅となりますが、「気密住宅」と呼ぶためには
各地域で決められた数値をクリアしなければいけません。

福岡県で建築するの場合、
このC値が5.0以下(1平米あたり5cm2以下の隙間)で
「気密住宅」と呼べます。

この基準の数値は各地域によって違います。

 

では次に、
なぜ気密性のいい住宅が必要といわれているのか、、、

気密性のいい住宅のメリットをご紹介します。

 

・夏の暑いときはエアコンなどの冷気を、
冬の寒いときは暖房の暖かい熱を、
外に逃がしにくいので部屋の温度を一定に保つことができます。

・上のような効果がありますので、エアコンや暖房器具を
1日中稼働しなくてもよくなります。
よって、光熱費を抑えることができます。

・部屋ごとの温度差も少なくなるため、冬に起こりやすいヒートショック
(急激な温度の変化で血圧が大きく変動し心筋梗塞、脳梗塞などを起こすこと)
の心配が少なくなります。

 

気密性のいい住宅にすることによって
省エネにつながり、また、健康にもつながります。

このほかにもいいことばかり。

 

・家の隙間が少ないことで、
家の中の音が外に漏れにくくなりますので、
遮音性の効果が高くなります。

人気の新興住宅地などは、
隣の家との距離も近いことがありますので、
やはり家の中の声が外に漏れていないか気になったりしますよね。

遮音性が高ければ、そのような心配も少なくなります。

 

このように気密性をよくすることはとても大切になってきますので、
お家の計画をされる際は判断材料の一つとして
お考えいただければと思います。