お家の窓には、カーテンやブラインドを取り付けることが多いのですが、
せっかく新しい家を建てるのなら、つけなくていい家にしたいという方も、
少なからずいらっしゃいます。

 

カーテン等をつけたくない理由は様々で、
“インテリア的にすっきりした空間が良い”
“開放的な方がいい”
“衛生面や清掃のことを考えて、ほこりの溜まらない部屋にしたい”
“ペットがいたずらをするから”
など、いろいろあるかと思います。

 

ところが実際には、カーテン等をつけない家にした!という方は少ないと思います。

それは、カーテンやブラインドには、
人が家で生活する上で大事な役割や機能
があるからなのです

主なものを4つ、あげてみます。

 

1.目かくし
  外からの目線を遮ります

2.日よけ、調光
  暑い日差しや、まぶしさを軽減し、お部屋に入る光を調節します

3.冷気、熱気の遮断
  窓を通して、外部の冷たい空気や暑い温度が室内に入ってくることや、室内の温度が外部に逃げるのを和らげます

4.インテリアとしての窓装飾
  住まう方のお好みですが、室内の面積に対して大きな面積を占める窓の装飾は、お部屋の印象に大きく影響します

 

このような効果や影響があるために、
カーテンやブラインドがないと住みづらいのではないか・・・と心配になりますよね。

では、逆に言うと、
これらの役割を、ほかの方法で補って解決することができれば
カーテンやブラインドがいらない家になるのではないでしょうか。

 

では、どのような方法があるのでしょうか。

簡単に言うと、次のようなことです。

a) 窓の位置を工夫する

b) 窓のサイズを小さくする

c) 窓の仕様や機能を取り入れる

d) 外部に工夫をする

 

具体的な解決方法をいくつか挙げてみましょう。

1.【目かくし】の解決方法

a)  位置
・隣家の窓や、近隣の通路から見えない位置に窓を設ける
・高窓や地窓等、目線が入りにくい高さに窓を設ける 
・中庭やフェンス等、敷地内からしか見えない方向に窓を設ける

b)  サイズ
・必要最小限の窓サイズにして、目線が入りにくくする

c)  仕様
・窓ガラスを透明でないものにする(すりガラス・型板ガラス・窓用フィルム等)
・夜間の目隠しとして、シャッターを設ける

d)  外部
・隣地や道路の間に、フェンスや塀等の設置
・目隠しになるような植栽を植える

 

2.【日よけ・調光】の解決方法

a)  位置
・日差しの入りにくい方向・位置に窓を設ける

b)  サイズ
・小窓など、日差しが入りにくいサイズの窓にする

c)  仕様
・窓を透明ガラスでないものにして差し込む日差しを和らげる(すりガラス・型板ガラス・窓用フィルム等)
・採風タイプのシャッターを設ける

 

3.【冷気・暖気】の解決方法

b)  サイズ
・外気と室内の温度の伝わりが大きいのが窓なので、サイズの小さい窓にする

c)  仕様
・断熱性能のあるサッシにする(樹脂サッシ・ペアガラス・シャッター等

 

4.【インテリアとしての窓装飾】

これに関しては、お好みですので解決する必要はありませんね。

 

さてここまで、カーテンやブラインドのいらない家にする方法をお話してきましたが、
いかがでしたか?

どれも、新しく計画されるお家だからこそ、しやすい方法でもありますよね。

カーテンはいらないけど、
“目かくし”や“日よけ” “断熱”はしたい!ということなら、
この方法を検討してみてください。

そのためにはどんな間取りや仕様にすると実現できるかということを考えながら、
新築の計画を進めていく必要があります。

 

特に窓については、構造上の問題もあるので、簡単にはいきません。
そこで、まずは『カーテンやブラインドのいらない家にしたい』という希望を、
住宅メーカーさんや設計さんに伝えてみましょう。

実際に家をいくつも建築してきたプロですから、
生活のしやすさも加味した上での提案をしてもらえるかもしれません。

 

しっかり相談して、メリット・デメリットも理解して、
より素敵で快適なお家をつくってくださいね。