モデルハウスを見学しても
各住宅メーカーから説明を聞いても
集成材と無垢材、どちらがいいのか
わからない方も多いと思います

無垢材と集成材にはどのような特徴や違いがあるのか
ご紹介していきたいと思います。

はじめに無垢材についてです

無垢材は実際に良いイメージを持たれている方が多く
例えば老舗のお寿司屋さんの大きなカウンターや
一枚板のテーブルなどの高級家具に使われています

しかし、無垢材は高価なものから
安価なものまで様々あります

高級な無垢材というのは
樹齢何百年もたつような一本の太い原木から
切り出されているものがほとんどなんです

そのような太い木から切り出された無垢材は
法隆寺などの仏閣にも使われており
築後、何千年経った今でも建物を立派に支えています

無垢材といってもヒノキやスギ・さくらなど
様々な種類がありますが木の種類によって
特徴や性質、使われ方も変わってきます

ちなみに、神社仏閣ではヒノキが多く使用されているそうです

ヒノキは高価ではありますが、水に強く、狂いが少なく
また菌や虫に耐性があるために古くから建築材に使われ
伐採後から強度が増す木材としても有名です

安価な無垢材というのは樹齢30年から40年くらいの
若くて細い木から切りだされているものも多く
一般的には、その若くて細い木のことを
『間伐材』と呼ばれています

木は山に植林して、成長させていきますが
成長するにつれてだんだんと密集するため
日当たりが悪くなってしまいます

そのときに他の木の成長を助けるために
間引きされた木のことをいいます

当初、間伐材は用途が少なく
割りばしにされたり捨てられているものも多くありました

しかし、高度成長に伴い、原材料の高騰や資材不足から
捨てていた間伐材を柱として販売してみたところ
思いのほか購入する業者が多かったんです

その安価な間伐材から切り出された柱が
今では住宅用の構造材として使われていることもあります

強度が重要な構造材においては、構造材として
適しているかどうかを判断することが
求められるのです

次に集成材についてです

名前の通り複数の木を集めて作られた木質材料のことです

集成材はスライスされた板状の木材を乾燥させ
それを接着材で貼りあわせることで年月が経っても
割れ反り曲がりといった変形がおこりにくいのが特徴です

JAS規格で定められている様々な検査に合格した柱のみ
住宅用などの構造材として出荷されています

集成材には強度等級が記されており
E‐65やE‐95など強度もさまざまです

国が推奨しているのはE‐100前後ですので
使用している集成材がE‐100前後なのか
しっかりと確認しておくことが大切です

実際に集成材は住宅以外にも
城島高原パークのジュピターというジェットコースター
出雲ドームの構造材としても使われています

住宅以外にも大型の木造建築物などに使われていることで
集成材の信頼度は高いと言われています

無垢材は選ばれる木の種類や製品化される工程によって
強度や特徴、価格も大きく異なるため、木材の特性を
理解した上で使用する材料を選ぶことが大切になってきます

集成材は専門的な『見る眼』を必要とする無垢材より
JAS規格で定められている強度や品質が保たれているため
多くの建築業者から注目されています

最後に、建物は完成した状態だけを見るのではなく
実際に施工している建築途中の現場に足を運んで
どのような構造材が使われているのかを自分の目で
確認することが大事なんです