新築で一軒家を建てると、防犯対策が心配よね~
アパートやマンションと違って窓も多いし、入られやすいのかな~
ご夫婦ともお仕事で、昼間お家を留守にされる機会が多い世帯は
防犯対策をどうすれば良いのか、頭を悩ませていらっしゃることでしょう。
窓や玄関ドア・勝手口など、開口部といわれる部分の防犯対策は
シャッターや防犯ガラス・面格子など、色々な対応がなされていますが
普段あまり気づかない部分の防犯対策についてお話してみますね。
防犯対策=開口部 という考え方は一般的ですよね。
しかし、外壁材にも防犯対策が必要 というのをご存知ですか?
窓の打ち破りから家屋に浸入する事例は、いくつも報じられていますが、
驚くべきことに、外壁からの侵入も事例として報告されているんです。
エーッ!壁からどうやって~?
以前は考えられなかった外壁からの進入・・・
そもそもは、現代の木造住宅のつくり方の変化から生み出されたんです。
現代の家づくりでは、外壁を作る方法は乾式工法が大半で、
左官さんがモルタル(セメントと砂を混合した材料)で
壁を塗るのではなく、壁材を張っていく工法が主流となっています。
主にサイディングと呼ばれる外壁材を張りつけているのが
ローコストメーカーや工務店に多く見うけられます。
このサイディングは、工期やコストのカット、見栄えの美しさ
バリエーションの豊富さなどから、こぞって採用されているようです。
しかし、張りつけるという工法上、サイディング自体の重さを
軽くする必要があり、防犯上、十分な厚みがとれない
というデメリットもあります。
サイディングは12mm~18mmの厚さが一般的で、
柱や間柱に張り付けていくのですが、
柱と間柱の間隔は45cmから50cmあり、その間は
最大18mm弱の薄い外壁材だけで外とつながっていることになります。
そこで、住宅の構造を良く知る窃盗犯は考えました・・・
セキュリティのきつい窓から侵入するより、
外壁材をハンマーでパリンと割って入った方が簡単じゃないか・・・!
ハンマーの一撃で外壁が割れ、断熱材と内壁の石膏ボードを
カッターで切り取れば、もうお部屋の中です。
外壁材の薄さに注目した窃盗犯はさすがですが、
感心してばかりではいられません。
防犯には外壁材の厚みも考えてください!
簡単にハンマーで割れない厚みというと30mm以上は必要でしょうか。
さらに、昔の左官さんが塗り壁の下地に使っていた
ラス(金網の下地)のような材料が入っていれば、強度が増し
ベストな外壁素材となります。
住宅メーカーによっては、30mm以上の厚みを持ち、
軽量化をクリアした外壁材を標準仕様としているところもあります。
防犯対策で外壁材を選ぶ・・・
頭のよい窃盗犯への対抗策として考えてみられたらいかがでしょうか。