変動金利は、その名の通り、金利が変動しますので
月々の支払額が高くなったり、低くなったりする事があります。
これだけ聞くと、リスクが物凄く高いように思えますが、
実際には変動金利にしたとしても、5年間は支払額は変わりません。
「じゃあ、5年間の固定金利という事ですか?」と思われるかもしれませんが、
そうではありません。
変動金利の金利の見直しは年に2回行われます。
見直しの際に、金利設定が高くなれば、もちろん利息額は上がります。
でも支払額は変わらない…どういう事かといいますと
支払額の中の元金と利息の割合が変わるのです。
簡単にいいますと、返済がスタートした時は
8万円の支払額のうち、元金分が4万円、利息分が4万円だったけど
金利の見直しに伴って、金利が高くなってしまったので、
元金分が3万円、利息分が5万円になる、という感じです。
年に1度、借入をした金融機関から返済額の
元金と利息の内訳がわかるハガキが送られてきます。
まじめにきちんと払っていたのに、5年後の返済額見直しの時に、
元金があまり減っていない!!なんて事にならないように
そのハガキは必ずチェックする事をお勧めします。
ここまでの説明を聞いても、なんだかリスクが高いように
感じてしまいますよね?
「変動金利は支払いが上がるかもしれない…」という点ばかり
意識していると金利が低くてもリスクが高いと思われがちですが
仕組みを分かっていれば、そのリスクを回避する事もできます。
先ほど返済が5年を過ぎると支払額の見直しを行う事をお話しましたが
金利が5年間の中で大幅に上がってしまったから支払額も倍以上増えてしまう!
とご心配される方が多いです。
5年後の支払い見直しの際には金利が上がっていたとしても
支払額は最大で1.25倍までしか上がりません。
また、年に2回金利の見直しを行う事もお話しましたが
金利の見直しがあるのは4月と10月になります。
4月に決まった金利は3ヶ月後の7月に適用され、
10月に決まった金利も同じように3か月後の1月に適用されます。
もし、4月と10月の見直し時に金利が上がってしまった場合には
必ずお客様にお知らせがあります。
その為、上がった金利が適用されるまでの3ヶ月の間に、
「固定金利に借り換えるか。」もしくは
「このくらいの上がり幅だったら、このままいくか。」または、
「また下がるかもしれない、でも怖いから一部だけを固定金利に借り換えるか。」
などと、じっくり考える事ができます。
上記のようなご相談は借入をした金融機関にされてもいいですし
私達のような住宅メーカーに聞いて判断されるのが良いでしょう。
また、変動金利にする際には、必ず行って頂きたい事が1点あります。
それが、『繰り上げ返済』です。
繰り上げ返済と聞くと、数万円を貯めて、それを返済にまわす事を
考える方が多いですが、ここでいう繰り上げ返済はもっと簡単な内容です。
皆さん、普段生活しているときに、いつの間にか無くなってしまっている、
お金がいくらかありませんか?
もちろんそれは自然消滅しているわけではなく、皆さんが何かを買う為に
使ったお金である事は間違いありません。
でも、正直何に使ったを思い出せない…
そんな勿体ない気持ちになる事は、誰しも経験していると思います。
マイホームを購入した後は、その「何に使ったか分からないお金」を
繰り上げ返済に回しましょう!
ここで『数千円の繰り上げ返済って、あんまり意味なさそう』と
思われる方もいらっしゃるでしょうが、そんなことはありません。
それからもうひとつ
『繰り上げ返済は早い段階でしましょう!』
返済が始まって最初の段階は
支払額の中の利息の割合が高くなります。
その為少ない金額を繰り上げ返済に充てたとしても
その金額に付くはずだった利息分もなくなります。
早い段階で繰り上げ返済を続けていれば
利息の支払いを通常よりも少なく抑える事ができ
結果的には総返済額を減らす事に繋がります。
しかし、繰り上げ返済をする事を意識しすぎて
結局、毎月の生活が苦しくなってしまうようでは
本末転倒です。
繰上げ返済は、出来る限り無理のなく
そして早い段階から行う、という事が重要です。
また、金融機関によっては、繰り上げ返済を行う際には
金額の上限があったり、手数料が必要な場合はありますので、
繰り上げ返済がやりやすいかどうかも考慮して、
金融機関を検討する事もお勧めします。
以上が変動金利についての説明になります。
数か月後はどうなるか分からないけど、現段階で低金利を持続している
固定金利を選んで、総支払額は多少高くなるかもしれないけど
固めの返済計画でいくか
もしくは、上手に繰り上げ返済をして、総支払額、返済期間を抑える
変動金利を選ぶか?
皆さんにあった金利パターンを見つけられてください。