北入りの土地というのは、土地の前面道路が北側にある土地のことです。

道路がどの方角にあるか、というのは重要です。
なぜなら、道路の方角で玄関の位置や建物の間取りが変わるからです。

北入りの土地は、周辺の土地と比べて価格は安くなります。
でも、昔からあまり良くない土地と言われることもあります。

なぜ良くない土地と言われるかというと、やっぱり日当たりが悪く見えるからです。
玄関も北側にきますので、玄関は明るくはないですね。

それに、南の庭に裏のお宅の家の日陰が入ります。
ただし、どのぐらい南があいているかによって変わります。

冬の朝に、車通勤をされる際は注意が必要です。
北側の駐車場にとめていた車のフロントガラスの霜は、融けていないかもしれません。

家としても、水周り等の小さめの窓が北側にくる事が多いです。
窓の種類やバランスを考えれば、格好よく見せる事は出来ますね。

人目に対してはメリットがあります。
リビングや庭が南側にありますので、北側の道路側からだと人目につきにくいです。
バルコニーに干した洗濯物や布団も気にならないです。

その他にも、北側斜線がかかる地域では有利です。
北側斜線とは、建物の高さを制限する斜線制限のひとつです。
北側隣地の日照を悪くしないように決められているものです。

北側道路に駐車場を取る事になりますので、自然に北側斜線をクリアします。

「玄関が暗い、南側の庭に裏の家の影が入る、というのは北入りの土地の欠点として受け入れる。
でも、北入りの土地は道路からの人目が気にならないし、
価格も安いんだから、良い土地に決まってる。」

実はそうとは言い切れません。

土地の良い悪いなんて一概には言えませんので。

道路の方角だけでなく、広さや価格、まわりの環境等、
見なければならない点は多くあります。

各々、土地で重視したい部分は違いますし。
各々、土地の好みもあるでしょうし。

そして重要なのは、土地だけで考えてはいけないという事です。

土地と家を一緒に考えなくてはいけません。
土地をいかしてどう家を建てるかが大事です。

建物の間取りで考えると、北入りの土地は全然悪くありません。
なので、個人的には北入りの土地は好きですけどね。

それでも、もし絶対に北入りの土地しか考えられないというのなら、
「南入りの土地ってどうなんでしょうか？」を
ご覧になってみてください。

視野を広げる事で、新しい気づきがあるかもしれません。