窓は、採光、換気の役割があります。
窓のその他の役割としては、室内から見た景観をよくするというものもあります。
最近は、窓の種類も多様化し外観のデザインにも反映される部分です。
リビングは過ごす時間が長い場所なので、大きな窓をたくさん付けたくなりますね。
でも、リビングには大きい窓があればいいのか、というとそうとも言い切れません。
掃き出し窓(外に出れる窓)ばかりだと、家具が置きにくかったりもします。
リビングにはテレビ、ちょっとした棚、ソファー等家具を置く事が多いです。
それらの家具に、窓がかぶらないようにしないといけません。
そうしないと、開けられない窓が出てきてしまいます。
人目が気になる事も多いようで、昼間でもカーテンをしめているお宅もよく見ますよね。
それも勿体ない気がします。
リビングにはどれぐらい窓があればいいのかを、建築基準法の視点で考えると、
「居室の採光」と言って、居室床面積の1/7が有効開口面積でなければいけません。
例えば、約17帖(約28㎡)のリビングの場合、約4㎡の採光が必要ということです。
ただし、建物と敷地境界線の距離によっても変わります。
最低限、そこはクリアしなくてはいけませんね。
窓を選択する時は、実は他にも考えなくてはいけません。
夏は熱を入れない、冬は熱を逃さない、
日差しを遮る、結露、防音、防犯、
風や光の通り道をつくる、といったこと。
これらは、窓の性能でカバーできる部分もあります。
だからと言って、
リビングに大きな窓さえあればいい、ということには繋がりません。
建物のどの位置に、どんな大きさの窓がちょうどいいのかというのは、
建物や、そこに住む人によって変わるものです。
リビングがどの方位にあるかや、道路がどこにあるかや、周囲の環境によっても。
窓、ひとつずつ考えなくてはいけません。
リビングの窓だけでなく、全ての窓を気にしてください。
窓は建物の中で、室内と室外の接点になる部分です。
窓の大きさや数だけにとらわれて、窓を選択しないようにしてくださいね。